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ギターの音と構造の関係 #010 Stratocasterの歴史

  • minashunta
  • 2015年6月26日
  • 読了時間: 3分

1954年にfenderから発売され、以後数度のモデルチェンジを経ながら、

現在世界で一番使われているギター。

(発売順を考えてテレキャスターを先にやってもいいのですが、この点で第一回をストラトにします)

そんなストラトキャスターの歴史を1から説明する...なんていうことは色んな人がやってるのでね。

ここではやりません。wikiとか、本とか、読んでください。

まずは、ストラトの音ってどんな音?っていういことで。

今回はビンテージのストラトのサウンドを聞き比べることで、歴史をたぐろう!と言う回です。

ギタリストはyoutubeをよくチェックしてる方にはお馴染みの、PHIL Xと言うギタリスト。

アメリカのどこぞの楽器屋の試奏映像なのですが、

ヴィンテージをとにかく楽しそうに弾き倒すし、割と頻繁に歌うという。

見てて面白いのと、まぁ常に同じ感じのプレイなので、ギターの違いがわかりやすいかなーということで。

1954年~

アッシュボディ、メイプルワンピースネック

はい。記念すべき、一番初めのモデルです。

特徴は、軽いアッシュとメイプルの、パキンとコロンとしたサウンド。

1956年~

アルダーボディ、メイプルワンピースネック

ボディがアルダーになりました。少し粘りが出て、中域に寄りましたかね。

1959年~

アルダーボディ、スラブローズ指板ネック

おそらく一番人気のある、スラブローズのアルダーボディと言う組み合わせ。

スラブってのは、接着面がまっすぐの、いわゆる普通の貼り方をしたローズ指板です。

1962年~

アルダーボディ、ラウンドローズ指板ネック

ラウンド貼り、になります。

接着面がラウンド(曲がって)してる貼り方です。

指板の厚みが均等になるので、サウンドのバラツキが出にくくなる、とかそういうことを考えた設計だと思ってマス。

結果的にメイプルの比率が多くなってるので、スラブローズと比べるとすこしあっさりとした印象ですかね。

1965年

CBSによる企業買収。

1969年

アルダーボディ、貼りメイプル指板

貼りメイプル、という仕様です。

あくまでメインはローズ指板なので、そこにオプションでメイプルも貼ってみるか、という感じ。

ワンピースと比べて悪い、とかいうことはあまりありません。

ヘッドも大きくなっていわゆる「ラージヘッド」になります。

アルダーボディ、ラウンドローズ指板

62年と同じような仕様に見えますが、ピックアップが違うのでまた違うサウンド。

そしてジミヘンが使用してたりというのもここの年代のため、「69年」というのはちょっと人気があるようです。

同じ年のモデルで、指板の違いだけ比べられる、というのもポイント。

1971年~

マイクロティルト機構採用

1972年~

ダイキャストブリッジ採用。

ヴィンテージストラトの終焉。

はい。こんなかんじでしょうか。

この後のモデルを取り扱うとなると、非常にめんどくさいのと、

Fenderの技術者が離れている時期なので迷走してたりします。

(逆に72年というと、日本ではFernandesがストラトの完コピモデルを出しはじめてたり。そこら辺の話は、また別の機会に。)

ということで。

ホントはもっと色んな仕様変更が細かくあるんですが、そこらへんを覚えても仕方ないです。

調べると結構面白いんですが、1個1個取り上げると長くなるのと、

特にサウンドに影響のあるポイントを、ギタリストが覚えやすい範囲で大雑把に分けてしまいましょう。

54~56(最初期のアッシュとアルダー)

59~61(スラブ指板時代)

62~65(ラウンド指板)

69(ラウンド指板、ラージヘッド)

の4つですね。

ここの違いを比べながら、ストラトの音の成り立ちを分析していきましょう

次回。

まずは、ストラトの要、シンクロトレモロというブリッジ周りから分析します。

 
 
 

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