試奏日和 #006 ひらみつギター
- minashunta
- 2015年6月21日
- 読了時間: 4分
Handclaftの4回め。
今回はひらみつギターさんです。
ハンドクラフトフェスではあまりない、ガットギター。
しかもエレガットを出展されていたので、気になりました。

まずは握りごこち。
ネックの幅は、狭め。
最近流行り、というか、エレキやアコギをメインで使ってる方が持ち替えやすいように、という設計ですね。
僕はかなりの数のエレガットを、数年かけて弾き比べた上で現在のcampsに行き着いたわけですが、その過程でこういう設計のネックも何本か弾きました。
総じて、弾きやすいようで、弾きづらい。
持ち替えた時の違和感というのは少ないのですが、そもそも幅の広さが違うと認識したうえで、その幅に慣れてしまったら、どうということはない。
ある意味、楽器屋で触った時には気に入るがそのうち物足りなくなるだろう、と思いました。
細かく言えば弦の太さが違うということと、ガットにはガットの奏法があるため、ある程度の幅がないと逆に弾きづらくなってくるんです。
もっと言えば、弦高が低いのも考えものというか、低すぎちゃうとガットだと奏法が限られてくるように思います。
なので、このギターも最初持った時はそう感じましたが…弾き慣れてくると、とても楽なのです。
例えば国産で、少し硬さを感じたアストリアスのエレガットに印象が初めは近かったのですが、弾いていくうちにしなやかさも兼ね備えた表情を見せてくれました。
なので、楽に鳴らせる。
奏法というか、pp~ffという表現の幅をつけようという時にも、力を必要としないというのは、驚き。
現高等の調整もあると思いますが、そもそもの設計が負担のかからないようにトーションネック(ネックを若干斜めにセットすることで弦を押さえやすくする設計だそうな)だったりという、細かくいろんなところの積み重ねなようです。
僕は現在Campsに慣れきってしまってますが、今後歳を取ってきて、身体により負担をかけないようなギターを選ぼうって時だったら迷わずこれを選ぶと思います。
というか現場が多くなってきたら近いうち、もしかしたら。
プリアンプ、というかピックアップシステムはLRbaggsのdual souce。
もう廃盤の物なので、次回からは新しいものになるということ。
Anthemを載せてオーダーしたい、と言ったら値段は変わらず作れますよ、とのことで嬉。
なかなか、LR.Baggsのしっかりしたシステムを載せてるエレガットって無いんですよね。
お値段は税込み356,400円。
個人製作でこの値段というのに驚きました。
装飾を簡素化したり、音響的には問題無いが、見た目の問題でグレードの少し落ちる木材をつかうことで価格を下げてる、とのことでしたが僕にはその落ちる感じ、全くわかりません。笑
というかそれはひらみつギターの他のモデルくらべないとわからないところなので、単体でこのギターを見て難癖つけるような人は居ないでしょう。
というか、ロゼッタとか結構凝ってるし、ポジションマークのデザインもかなり好きなのですが...。笑
アコースティックギターも試奏させてもらいました。
Hiramitsu guitar Daphne

このギターは三木楽器190周年記念のオーダーモデルだそうです。

マテリアルも、豪華。
(今回のハンドクラフトギターフェスはハカランダサイドバック、結構たくさん弾かせてもらえちゃいましたね)
装飾。
Blueriasが簡素...なるほど、って感じですよね。
この幾何学感のある資格の集合体、結構好きです。
このギターもとても弾きやすい。
と月並みな言葉で言うようなポイントは当たり前に弾きやすいのですが、
その他も色々とプレイアビリティを優先した設計になっていて、
装飾もさることながら、その機能美こそがこのギターの真骨頂だなと思いました。
これは、実際に持って弾いてみていただきたいので。
あえてサウンド等のインプレッションは書かないでおきます。
先入観を持たず、自然と感触だけに意識を向けて、弾いてみて欲しいです。
ある意味、とても上級者向けというかプロ向けなギターブランドかなって思うのは、
ホントにたくさんの現場、身体に負担がかかるほどギターを弾かなければいけない人じゃないと、
このギターのホントの良さは実感できないな、と思ったところ。
本当に微々たる差だとしても、負担の軽さが30年積み重なった時にどれだけ違うのか。
そんなことを考えさせられるギターでした。
さて、久しぶりのハンドクラフトギターフェスレポートをお送りしました。
次回のハンドクラフトギターフェス回は、ドバっと色んなブースを紹介したいと思います。
本日弾いたギターのお値段。
Hiramitsu guitar Bulerias
¥356,400
Hiramitsu guitar Daphne
¥864,000
合計
¥1,220,400
平光泰典さんに感謝。
最新記事
すべて表示だいぶ間が開きましたが。 空白期間に4年ほど楽器店に勤めました。 裏方3年→店頭1年。 裏方として中古楽器関連のWebまわりをやらせてもらってたのはとても勉強になりました。 中古楽器のスペック調べてショップページに載せてく作業。...
冷静になる前に記したい。 今日はとてもいい日だった。 ただ一本のギターが全て。 極めて冷静に書きたいのに、どうしようもなく感情的になってしまう。 感情的になるほど、伝えたいこととは離れてしまうが。 2年ぶりにハンドクラフトギターフェスに行った。...
先日、銀座と新宿で幾つか機材を弾いたので久しぶりの更新です。 楽器屋巡り自体も久しぶりでしたが、なかなかいい体験をさせて頂きました。 BOSS PW-3 まずは銀座の山野楽器にて、BOSSの気になってたワウを試奏しました。...
Comments